通訳者Mのブログ

通訳者の毎日をシェアする通訳ブログです

意図がつかめない場合は、聞いたままを忠実に訳す

通訳をやっていると自分の理解を越えて議論が進むことがある。それはそれで仕方のないこともある。
 
準備の段階で分からなくて、当日通訳をしながら、資料のなかで伝えたかったことが初めて分かるときもある。
 
でも通訳し始めても一向に分からない時。そんなときは『意味を訳す』にこだわらずに、聞こえてくる言葉に忠実に訳していくことが大切。諦めてはいけない。通訳を聞いている非日本人、日本人は通訳が頼りで会議に参加しているわけだから、私たちが理解できなくても通訳を聞いている人たちが分かればそれで少なくとも役目を果たしたことになる。
 
What they sayを訳すのではなくwhat they meanを訳すべきだと分かっていても、meaningがとれない場合、奇をてらわずにwhat they sayを訳す。
 
冷静な判断が議論の行方を左右することを私たち通訳者は忘れてはいけない。