通訳者Mのブログ

通訳者の毎日をシェアする通訳ブログです

好きなことを仕事にする、の本質

好きなことを仕事にするべき、という考えに私は基本的に賛成です。今そういう仕事につけなくても、そこを目指すのは大事なことだと思う。人生一回だからやり直しがきかないのだし。

 

基本的に、と言ったのは、実際に仕事を始めてみて、好きなことを毎日やってる!という感じがするかといえばそんなことないからです。

 

好きなことも一回本気になって理想を目指し始めると、色々ハードルが出てくるので、面倒になったり、何度も練習してもうやりたくないと思ったらします。通訳案件自体も、なんでも知ってるものばかりではありません。一から勉強しないとならないものもあります。そんなことばかりです。簡単ではありません。だからその途中にいる時は楽しくないんですよね。わからないことが多いから。

 

でもある瞬間から背景知識が繋がるように分かってくる。

通訳がある時から急に楽になる。

 

 

知識が増えると通訳するのも楽しみになるんです。それは知識で考える部分よりも、英語日本語の変換を考えるという自分の好きな部分にフォーカスできるから。そして分かる部分がちゃんとあるという自信に繋がるからだと思うんです。通訳が楽になると表現できることが増えるから、楽しくなる。

 

そこまでくると案件に向かうのが楽しくなり、怖いとか失敗したらどうしようという感情を凌駕してきた気がします。

 

一言で好きなことを仕事にするといっても、それが現実になると好き一色では生きていけませんが、その辛い部分を乗り越えるとまた景色がひらける。その連続で、気づいたら毎日やってる。そんな感覚な気がします。