こんにちは
通訳者の毎日をシェアする通訳者Mのブログです
こうやってThe Economist読んでいて思うのは、やっぱり調べなければいつまでも分からない単語であるということ。たくさん読んでも突然ひらめいて意味が分かったりはしない。そういうことは多読に求めてはいけないんです。
多読することで、文章が英文の羅列に見えなくなってきて、書かれている内容を映像のように捉えることができるようになる。読む速さが自分の話す速度を優に上回らないと、速い英語を聞いて意味を一瞬で掴むことは難しいので、通訳する上で英語の理解のスピードを上げたかったらまずリーディングかもしれません。
ただ通訳作業は音が相手なので、静止している本だけを相手にしていると気づかぬうちにスピードへの対応能力が落ちます。
一方で音だけ相手にしていると、つまり口語体を相手にしていると文語体より簡単な為に、自分の対応出来るレベルはなかなか上がってきません。実際レベルが上がらないことを感じるのではなくて、対応出来ない相手が出てきます。ものを書くこともやっている人たち、つまり何らかの形で出版したことがある方、教授、博士、官僚などです。
読む量が少ないと、つまり、インプットが少ないと自分のアウトプットも薄っぺらくなります。なぜならインプットのレベルはアウトプットのレベルを必ず上回るからです。
インプットの量が増えると、自分の幼稚な通訳にフラストレーションを感じるかもしれません。逆に自分の通訳はなかなか良いと感じる場合は、インプットとアウトプットのレベルが同じになってきているということかもしれません。