通訳者Mのブログ

通訳者の毎日をシェアする通訳ブログです

通訳者Mのブログ再開

2015年から4年ほど「通訳者Mのブログ」を書いていました。
はてなブログからこうやって何年前の記事です、と送ってくださるので、ブログを続けているとどんな記事を書いていたか振り返ることも出来ます。
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2015年は、通訳者を目指して一生懸命通訳学校に通っていた時期で、
その自分の成長を残しておこうとブログを始めました。
残しておくことだけ考えたら手元のノートに取っておくのがベストだったと思います。
ブログ削除してしまうと見れなくなりますし。
ただ同じように通訳者を目指して、もしくは通訳者として頑張っている方たちへの参考や息抜きの読み物程度にはなるだろうし、とアップし続けていました。


ブログをやめた2019年、コロナ前。
プロ通訳者となって、逐次通訳、同時通訳どちらも頂くようになり順調に走り出していた時期。



何事もそうかと思いますが、ゼロから1へは大変なジャンプで、新しい景色がどんどん視界に入ってきて、気づくことも新鮮なのです。そして自分自身の変化の仕方も時々刻々で、これからどうなっていくのだろうか視界不良ながら楽しんでいる自分がいます。
しかし1に到達し、2への旅路、3から先への旅路は見慣れたような光景が続いている気がしているのです。


この時点でもうこれ以上、読んで頂くに値する記事は書けないだろうなと思ったのです。
学ぶことがないということではありませんが、本当に自分にしか意味のないような微調整がこれからは必要なのだろうと思った時期でした。

息をしなくなったブログを残しておくことは、息をして毎日を生きている私の分身を置いていく気がして、当時のブログはもうありません。


しかし振り返ってみると、通訳学校に通っていた時期からブログを削除するまでの日に起きた変化以上の、通訳スタイルや考え方、キャリアそのものに多種多様な変化がありました。

何もかもが変わり、気づけばオーディションが終わってプロ通訳者になった2017年から5年です。

時間が経てば経つほど、通訳は難しい、と思うようになっています。
おそらくそれは通訳という作業の複雑さに敏感になって、
言葉の変換がもつ限界を感じるからで、
その限界をさらに前に進ませる為には別の段階に英語、日本語でも目指していかないといけないと思うからです。

イチローがインタビューで話していた当時の自分には分からなかった、後退も長い目でみれば前進している、という言葉が今は分かる気がします。


通訳を辞める日まで後退し、前進し続けるのだと思うと、通訳者としての毎日や、何に悩んで何を考えているのか、もしくは考えていないのか、共有出来ることは日々起きていると思っています。

通訳学校生だった自分には分からなかった、プロ通訳の世界に入ってのち、更にそこから始まる長く続く道について残していくことは、これから目指す方、英語を上手くなりたいと思っている方、あるいはもしかしたら同じようなことで悩む通訳者の皆さんにマイナスにはならないだろうと思ったのです。

通訳者Mのブログを読んでくださっていた方々にはvolume2ということになると思います。chapter2と言ってもいいかもしれません。