通訳者Mのブログ

通訳者の毎日をシェアする通訳ブログです

集中と遊び

こんにちは

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9月になってからは通訳者の特に忙しい時期に入ります。

 

ルーティン的ないつも頂く案件以外に変化球の案件があったりします。秋は会議がしやすいらしいですが、変化球が多くなってくると準備に時間がとられるので自宅に帰っても次の準備、という日が続きます。

 

 

通訳者をやっている人たちは通訳学校時代に何時間勉強していたか、気になる方もいるようですがまちまちですし、時間はあんまり関係ない、かなと思います。

大事なのはやる時には集中する、やらない時はスイッチオフして休む、遊ぶ、その切り替え。わたしも通訳学校時代、一番忙しい時一番遊んでたような気がします。笑

 

ずーっと難しい顔をして難題に向かっていても上達、もしくは解決しません。その状態に脳が慣れてしまう気がします。

 

息を吐く、吸う、

表と裏、

男と女、と大事なことはみんな対になっているようですので、オンオフも大事なんです。

 

なので忙しい時こそ、関係ない本を読んで、外に出て、美味しいものを食べて秋を満喫したいと思います。

英語から日本語同時通訳の聞き取り

こんにちは

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以前こちらの記事で、聞いて分からなかったらそのままカタカナでも出した方がいい、と主張しました。

leogirl.hatenablog.jp

 

でもふと思い出したのが、ひとむかし前は自分の聞き取った英語が、本当にそういう発言だったのかとてもとても自信がなかったこと。自分の耳を信用しきれなかった。

 

信用出来ないから、「今そう言った?」一瞬止まって確認したい自分がいたんです。すると当然ですがその一瞬、耳からアテンションが離れるから次にスピーカーが言ったことを逃してしまうのです。

もうこうなると同時通訳は出来ません。

 

 

自分の耳を信用しよう!と突然決めて信用できるようになるわけではありません。

慣れが答えなんだろうと自分の体験を通して思います。

 

 

意識的に英語を消費する時間を多くとるようにしていることも奏功しているのかもですが、

英語から日本語への同時通訳を何度となく重ねていくうちに、という感じです。

 

 

自分の聞き取った英語で通訳していくうちに話のつじつまがきちんとあっていて、会話も成立している、というミニ成功体験が少しずつ積み重なっていって、「この耳はある程度信用しても大丈夫かも」に変わってきたのかもしれません。

 

ただ大事なのは、通訳というプロセスの中にある「分析する」ことだと思います。明らかに文脈に照らし合わせておかしいだろう、という判断が出来れば、聞こえてきたことを何でもかんでも出す、意味の分からない通訳にならなくて済むからです。

 

 

しかし昨日は昔に戻りかけました。笑

ヨーロッパなまりが意外と聞き取りにくいんだよな。。

 

 

 

慣れだ、慣れ

悔しい案件もあります

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頭がねじれそう。。

f:id:leogirl:20220830171332j:image

久しぶりに甘いドリンクです

 

人生、順調に行かんようになっとる

 

 

IRはたまにやらせて頂く案件ですが、外国人同士の会話を延々と一日中日本語に同時通訳するのには私の体力、頭力まだまだ足りません。lol

 

経験積み重ねたら自動的に出来ることとも思えない

 

どうすりゃいいんだ...!

この悔しい想いをバネにしよう、バネに

 

折れちゃダメだ!

 

通訳の準備

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通訳者になってからも勉強を続けたり、もちろんクライアントの勉強をしたり、勉強が絶えない生活ではありますが、学校時代と比べると思う存分勉強するのは難しくなりました。

 

社内通訳をしていた時は、明日の会議、明日のプレゼンと言っても今日の続きでしたので、さほど勉強することありませんでした。

 

フリーで通訳し始めると、毎日毎回が新しい案件です。

かつ、通訳のスケジュールというのは、数ヶ月前から埋まり始め、頂いた順番に入っていきます。ある案件がフタを開けてみたら勉強がものすごい必要だった、というものでも、その前日の案件はなしにして下さい!翌日の案件はやっぱりなし!は、出来ないんです。

 

だから思う存分勉強して案件に備えるためには資料が早く来ていないと小分けにして勉強できません。が、たいてい前日です。

 

 

通訳が終わって帰ったらやりたいだけ勉強、という環境の人もいれば、帰ったらご飯の用意をして、とか、介護があって、という人もいます。

 

そうです、準備する時間はあまりないです。笑

仕事ちゃんとしたいけれど、100%準備は難しい時があるんです。

だから通訳を入れて会議する場合は、早めに資料を送って下さいね(^人^)笑

 

 

ただ時間なくてもやらないわけにはいきませんので、いくつか気をつけながら準備します

 

お風呂に入る前に準備すること。リラックスモードになってしまい、眠くなる為です。

 

ダラダラやらない。ずっと心配してケータイ片手にご飯食べたりはしません。切り替わらないからです。

 

健全な時間に寝て、早起きして勉強する。これはかなりいいです。起きなければ仕事の準備が終わってませんから、起きるインセンティブにもなるし、朝やると夜1時間かかることも30分とか下手したら20分で終わります。何をぼけっとしてたのか?と思うほどです。

 

昼間眠かったら5分のお昼寝で解決しましょう。

 

 

先週末は足を伸ばして気分転換してきました。

久しぶりの新幹線。

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コツコツ勉強2

こんにちは

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英語勉強していて、通訳をしていて、随分力がついてきたな~って思えたことがまだ一度もありません。

 

だいたい自分とのセルフトークは「なんだよその英語」「またそのフレーズかい」「もうちょっと直訳じゃない訳出せないの」「また分からない単語出てきた、、単語力低すぎじゃないか」「だめだねー」

こういうネガティブトークばかりの時の方が多い。

 

私は通訳学校を卒業させて頂いたのとフリーランスになるのが同時で、2017年。まだ経験は浅いけれど、それでも「もう少しどうにかならんかね」と思うことの方が多いです。

 

そうやって自分にネガティブワードばかりかけて、褒められてもハードルが上がっただけ。と、今以上にもっと出来ないとまずい。と、いつも何かに追い立てられるようにこの5年通訳者をしてきたと思います。お世話になっている方々にも、ストイック過ぎて身体を壊さないでくださいよ、と言われてきました。

 

体の異変という形で、「ストップかかったのかな」と思う出来事が今年前半ありました。その体調を壊したことがきっかけで、今までの生き方、考え方、見直しさせられたんですよね。

 

そんなに必死にならなくていいのでは?と。

そんなに踏ん張らなくてもイイんじゃないの?と。

 

そこからです、

肩の力が抜けて、

「簡単なことも積み重ねれば、力になる」ということに初めて同意できて、

実践してみて、

感じ始めたのは。

 

 

運動しかり、勉強しかり。毎日の生活。この一瞬を、積み重ねる。

 

 

逆に仕事、力抜いて余計なことを考えずに、集中できるようになった気がします。身体にきて初めて気づくというのは皮肉ですが、仕方ありません。

 

 

The Economist購読している方は読めますので、こちらにおすすめの記事シェアしておきます。少し長めですが、完璧主義に陥ることについての記事です。

www.economist.com

 

オンオフ、前よりも自然体で、楽しくなりました。

大変なこと日々ありますが、出来ることから一つずつ。

 

 

 

 

 

コツコツ勉強

-Bloomberg Surveillanceのリンク更新しました8/25 12:01

 

こんにちは

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朝のウォーキングでは耳が留守なのでポッドキャストを聴いていますが、

Bloomberg Surveillance - Surveillance: Investors Await Fed Rate-Hike Clarit

まだ私の脳が完全に起きていない時に真っ昼間のアメリカ人たちが会話しているのを聞くのは正直ついていけず笑、耐えられずに違うチャンネルに変える時もあります。

 

最近Nike Training Clubアプリ。自宅でできるワークアウトなど。. Nike 日本

を少しずつやっていますが、ナイキが謳う通り、大変なことを長時間やるのではなく、毎日少しずつ継続することが大事だと思います。

 

 

一日死ぬほど勉強してもあまり成果は出ません。

一週間、二週間と積み重ねていくほうが成果は出ます。

 

だから忙しくても、まとまった時間が取れなくても、英語を勉強することは可能。『こんな簡単なことじゃ伸びないな』と思うことも、意外と継続して続けるのは大変なので、続くと自信になります。続ける土台ができた上にさらに積み重ねるのは、より簡単になります。

 

 

亀とウサギの話が昔ありましたが、語学は亀タイプが有利です。

英日同時通訳ー聞いて分からなかったら

こんにちは

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英日同時通訳では、自分の知らない単語、情報出てきます。その時にどうするか?

 

知らない。。!

分からない。。!と反応してしまうと、その直後に出てきている単語を落とします。

 

わからなかったらそのままカタカナで訳す、が正解だと思います。知らないと思ってカタカナで出した言葉が聞いている人には鍵となる言葉でそのあとディスカッションが盛り上がるということもあるので、まず出さないといけません。カタカナでも。

 

そうは言っても、それはないだろって思うのもあります。

それは動詞。

動詞はカタカナで出しても聞いている日本人わかりません。

 

分からないフレーズや聞いて一瞬分からないと思ったら出せるところから出す。しばらく聞いていて分かったら補足して出す。出来たらそれが一番傷が浅く済みます。

 

もとの文章そのまま違う言語にするのが通訳ではありません。話された内容を通訳すればいいので、分かったところから出すというのは可能で、かつ現実的に傷を浅く済ませる方法だと思います。

 

多読多聴

こんにちは

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英語への理解度をあげるには、英語への親近感が大事になります。つまり、触れる頻度を上げたり、大量に触れるということです。

 

リーディングはローリスクハイリターンな自分への投資時間。

 

とは言っても、通訳者は英語が聞き取れて、意味がわかって初めて通訳出来るので、耳でキャッチ出来ることがとても大事。

 

だから読むだけじゃなくて、たくさん聞くことが大事です。その時にスクリプトがあったら最高なんですよ。聞き取れなくてもなんて言ったのかチェック出来るから。

 

そして

Financial Times

Financial Timesが最近全ての記事audio付きになったんです!The Economistと張り合っているのでしょうか。

機械が読んでいるけれど、そこまであからさまではなく、単語の発音をチェックしたい私たち日本人には関係ないほど質の良い音声。

 

 

音声聞いて、記事の確認。

Thanks FT!

英語から日本語の同時通訳

こんにちは

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英語から日本語の同時通訳は、止まったら終わりです。

どんどん話に置いていかれて、どこから追いついて訳せばいいのか分からなくなる。この時点で既に、自分の出している日本語や英語は結構乱れていると思っていいとおもう。焦りが声に乗ったり、あの、とかウッとかが増えてくる。そしてよくあるのは、文頭と文末が支離滅裂になること。

 

なぜ文頭と文末が対応しない日本語になってしまうかというと、一番は余裕がないから。置いていかれる!と思った時点で、もしくは置いていかれている状態は余裕ないっす。

 

自分が前に作った文章とのつながりを常に意識するから意味のわかる通訳になるはずなのに、余裕がなければ自分が何を言ったか覚えてませんから、今の今、聴こえてきた文章構造に合う適当な文末にしてしまうからなんです。

 

戒めの意味も含めてこうやって書いてみると、いかに監視の耳が、監視の脳が必要かわかります。自分のアウトプットを監視せずに通訳していると、聴いている人の耳に何が入っていったか分からないまま仕事をすることになる。つまり自分が支離滅裂な日本語を話しているかどうか確認せずに通訳することになる。

 

これは怖いです。

 

ふつう、会話する時は自分が何言ってるんだか皆さんわかって話してますよね。その当然のことすらも、大変なスピーカーの通訳していると怪しくなるんです。

 

 

 

 

 

根本的に日本にいて聞こえてくる英語はゆっくりです。通訳学校で使うスピーチなども速くありません。速いと通訳の練習になる前に英語の聞き取りテストになってしまうからです。

 

だから通訳学校を出て通訳者として仕事を始める時、そして、日本で通訳をしている私を含めた通訳者は、自分は一般道路を走っていると思った方が良いです。一般道路から首都高速に乗るなら、料金所通ってからアクセルしっかり踏まないと流れに乗れません。

 

ネイティブのスピードは首都高速レベルなので、たとえば昨日偶然聴いたポッドキャストを通訳しないといけないくらいの速さです。

 

通訳者を名乗る以上、ポッドキャストを聞いて分かるだけでは足りないということなのです。

 

 

パネリストが全員アングロサクソン系の場合(英語を母語とする人たち)の通訳案件は、まさしくそのような状態なのです。

対面会議増えてます

コロナなんのその、対面会議増えてきました。海外渡航でも面倒なコロナ手続きがどんどん簡易化しているようです。

 

対面会議だと全然違いますね。

全く違う。

 

人間味のあるやりとりになります。

 

オンライン通訳では問われなかった服装もスーツですし、オンラインではオブザーバーで黙って聞いていた方々が全員その場にいるわけですから、なんだかよくわかりませんが人間の層が厚く、熱気もより多く、、異様に体力使います。

 

 

オンライン通訳の楽しさとはまた別の楽しさです

 

通訳者の「知る」

こんにちは

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大昔に話題になったバカの壁(新潮新書)

バカの壁(新潮新書)

今さら手にとりました。

大学受験の現代文を思わせる文章構成と内容で、帰り道にほぼ読み終わりたいというモチベーションでいつも新書は手に取るのですが、電車の中だけでは全く終わりませんでした。養老先生の授業を受けるつもりで真剣に線を引いて読みました。

 

言葉による説明を..否定するわけではない。しかし、それだけでは伝えられないこと、理解されないことがたくさんある、というのがわかっていない。そこがわかっていないから、「聞けばわかる」「話せばわかる」と思っている...

知るということは、自分がガラッと変わることです。したがって、世界がまったく変わってしまう。見え方が変わってしまう。それが昨日とほとんど同じ世界でも。

 

人の考えを違う言語で再現することが通訳者の仕事、と考えると、考えさせられる点がたくさんあります。

 

自分のこれまで生きてきた脳をもって人の話を普通に聞けば分かると思い込んで、語学だけ磨いていてもスピーカーの意味していることが本当は理解出来ないこともあるし、そうであるならば、通訳もスピーカーの意味していることそのままは伝わらないことになる。

だから通訳者は「知る」という作業はとめてはいけない。

 

そして養老先生が意味するところのバカの「壁」には色々あるのだろうけれど、おそらく一元論的な考え方「コチラ」と「あちら」のことだろうと思います。真実は一つであって、話せばわかると思っていると、分かっているこちら側と分からない向こう側に分断されてしまう。恋愛、宗教、思想、なんでもそうです。

絶対的なことは一つとしてない、と。

 

 

人生、バランスですね先生。

語学だけでなく

こんにちは

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閑散期にいかに繁忙期の為に準備するか。

大事なことです。

繁忙期はとにかく目の前の案件に全力で取り組む毎日でシュンシュン通り過ぎていきますので、落ち着いて読書もままなりません。

 

通訳という作業は、聞く、理解する、分析する、翻訳する、発声するというプロセスです。前半部分の聞く、理解するは英語のインプット力にかかっています。が、理解すると分析するはほぼ同時です。分析しないと理解出来ないですもんね。

 

分析すると一言で言っても通訳者に分析するだけのキャパがなければ、分析できません。「何のこと?」「どういうこと?」となってしまう。

すこし昔の私は理解出来なかったらどうしよう、という恐怖感が強すぎて、考えるキャパが今と比べると小さくなってしまっていたと思います。(余裕がない時の感覚、が近いと思います。)とてもシンプルな事なら理解出来るけれど、すぐに「エッ分からない」でした。

 

でもある時、『外国人も同じ人間なのだから、意味が通ることを話しているはずだろう』というある種当たり前のことがストンと腹落ちした。それから英語から日本語の通訳がグッと楽になりだした。たぶん少しだけキャパが広がった、脳にゆとりが出たんでしょうね。

 

そうした心の持ち様だけでなく、見聞きしたことが、多ければ多いほど「そういうこともあるか」と思える。

 

 

ということで、英語や日本語の勉強と同じくらい読書頑張ってます。分からないところはギブアップするのではなく、理解しようとするその過程が脳の筋トレになるかも、と。

通訳学校

こんにちは

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2017年にフリーランス通訳者になって、トレーニングに関しては何度も改良してきました。ずっと同じメニューをやっているのもある意味慣れてきてしまって。

練習メニューを見直す時にはまず自分の弱いところ、改善したいところから洗い出します。

 

例えばリスニング力。

リスニング力と言っても、どういう風に聞き取れないのか?

 

同時通訳している時に聞き取れないのは、黙って聞けば聞ける?もしそうならそれは同時通訳のスキルが足りないのかもしれないよねとか。

音と意味が繋がるのが時間がかかるなら、音読が足りないのかな。とか。

 

弱点にあったメニューを考えていきます。

 

 

対照的に、通訳学校時代には決まったメニューでした。基本的には学校でやった部分を完璧にすることが方針だったので、一文ずつリプロダクションして2パラほど進んだら、同じ部分を逐次通訳し、同じ部分を同時通訳し、というメニューでした。たぶん一日2時間強、3時間ほどやっていたと思います。完璧にするまでやるというのは非常にわかりやすいので集中出来ました。

 

学校に通う利点というのは、道案内役がいることだと思います。何をしたらいいか、何をすればどこまで到達出来るかを示してもらうことに意義があるんだと思います。独学だとその辺りは試行錯誤です。時間がもったいない。

言われたことを完璧にする。シンプルで最強だと今でも思ってます。

 

だから私、通訳コーチなんて職業があったらつけたい。アスリートがコーチつけるのと同じです。

 

しかし気をつけないといけないのは、通訳学校にただ通ったからといって通訳が突然ベラボーに出来るようにはならないし、ましてや英語は伸びません。

どの学校もきっと現役通訳者が先生の中にはいると思うので、その人を完全にコピーすることを目指して努力する。努力している人は先生から見ていれば分かるものです。するともらえるアドバイスも変わる。

まずはある程度のところまで来ないと分からないこともあるのです。理論的に納得がいっても通訳出来るようにはなりません。

 

やってるとある時ふと、

あれ、こんな感じか。。?

 

の瞬間が来る。それはある程度自分で努力しないと、アドバイスばかりかき集めても出来るようにはならないのです。

リレー通訳

こんにちは

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先日久しぶりにリレー通訳が発生しました

 

リレー通訳のリレーは文字通り、一つのバトンを次の走者に渡すように、ある言語の通訳者から出た訳をバトンとして受け取り、その言語をまた通訳することを意味しています

 

例えば、イタリア語、日本語、英語の参加者がいた場合、イタリア語のスピーカーの話を英語に通訳する、伊英通訳者が存在します。そしてその英語の訳を聞いて、日本語に訳す英日通訳者が存在します。

 

リレー通訳というのはイコール同時通訳ですので、上記の内容が一度に起こることになります。

つまり、イタリア人の話を日本語で聞きたい人は、日本語チャンネルに合わせれば日本語が聴こえてくる、という仕組みです。

 

リレーですが同時通訳なので、やってることはいつもと基本的に変わりません。

 

 

がオンライン通訳におけるリレー通訳は、使うプラットフォームによって操作が異なります。

 

先日はZOOMでのリレー通訳でしたので、日本語チャンネルに合わせて、イタリア語からの日本語通訳を聞き、英語の訳だしをしました。そして英語スピーカーが話すときには、訳出しボタンを日本語に切り替えて英語から日本語に通訳。

 

このボタン操作が感覚的に出来ないと、訳だしどころではなくなりアタフタします。

 

その前にリレー通訳をした際には3言語以上でwebexでしたが、その時は聞こえてくる言語によってボタンを切り替える、というものでした。最近プラットフォームの改善が進んでいるので、現在の操作は違うかもしれません。

 

自分の耳が悪いのかと必死に聞いていたらドイツ語だった、フランス語だったということもありました。

 

リレー通訳に当たるのはそんなにあることでもないので毎回新鮮でワクワクするのと同時に、自分の訳が違う言語のベース音声になるということは責任がより重い気がしていつも緊張します。

聴いていて「分かる」通訳をしたい

父は退職して、第二の人生としてまた別の仕事に就いていますが、長く勤めた会社の社長が外国人なために、専属の通訳者が毎回会議に入っていたそうです。父はカジュアル英語での挨拶に毛が生えた程度しか分からないので、日本語通訳を使っていました。

 

今でも私が通訳の色んな話をすると毎回と言っていいほど口にするのが、一生懸命日本語を話してるけど、まったく分かんなかった。何年たってもわかりづらさは変わらなかったというコメントです。

それで周りに助けを求めて「意味分かった?」と聞いてみると、「私も分かりませんでした」と。

 

何度かワケの分からない通訳を聞いているうちに、『アーあのこと言ってるんだ』と分かる時もあったそうです。それは業界で使われる、もしくは社内で使われる用語を、違う言い方で伝えようとする通訳者の言葉と、自分の知識とが上手くつながらないのだそうです。

 

 

 

その話を聞いて以来、その業界や会社で使う専門用語は勉強して当たり前に使えるようにしないといけないと気をつけてます。

英語から日本語へ落とさずに単純に変換しても通じないものは通じないんですよね。悲しいかな。

 

何年たってもわかりづらさは変わらなかった、と父は言ってました。

慣れている案件ではなかなか「そもそも」の質問はしにくいですが、分からない点は確認する勇気が必要だなぁ。分からないが常態化しちゃいかんですね。。

言うは易いんですが。。。。。

 

父のように会議で困るオーディエンスを作らないように明日も本気で頑張りたいです。